シンプル映画劇場 vol.24「1917 命をかけた伝令」

2020.03.17

映画担当 松原です。
今回は現在公開中の「1917 命をかけた伝令」です。

第一次世界大戦を舞台に、ある重要な任務を与えられた若きイギリス兵2人を描いた作品で、
この映画の最大の特徴は、全編ワンカットに見えるようにしている事です。

実際はカットしているのですが、デジタル処理などで、ワンカットに見えるように編集しています。
デジタル処理しているとはいえ、基本は本当にワンカットで撮影しているので、かなり大変だったようです。
ちょっとでもミスれば全て最初からやり直しなので、演者もスタッフもかなりの緊張感の中での撮影だったのではないでしょうか?
(なんでもリハーサルを通常の50倍以上したとかしないとか・・・)

カメラ一台での撮影ですが、スムーズで計算された見事なカメラワークで違和感なく最後まで見れます。
そして、カメラのアングルによっては、自分が3人目の主人公になったような感覚がするので、
擬似戦争体験しているかのようになります。なので臨場感と緊張感は、とんでもないレベルです。
ある意味ホラー映画よりも怖いです。
恥ずかしながら、爆破のシーンでビックリしすぎて、ちょっとだけ飛び上がってしまいました。

ズバリ!「ワンカット風だからこそできる体験型戦争映画の傑作!」と個人的には思っております!
できれば映画館で観て欲しい作品です。この臨場感、緊張感は映画館でないと!!!!
もうすぐ上映が終わってしまうのがもったいないです。

撮影技術ばかりが目立ってますが、戦争の悲惨さや恐怖、虚しさなどもしっかり表現できていますし、
あと物語の構成にも注目して欲しいです。どういう風に始まり、どういう風に終わっていくのか?
アカデミー作品賞にノミネートも納得できる仕上がりになっていると思います。

では また。